第955話考察
内通者は一体誰だ?


何者かがオロチに情報を流していると確定し噂されていた内通者の存在がこれでほぼ確実になった。

ただ一応モブのスパイという可能性はまだ残っている。

庶民にも広く反乱の噂が広まっていたように判じ絵を味方内のみで完全に留めておくのはやはり無理があったと思える。

日和生存の話は錦えもん達からヤクザの親分、その子分、そしてモブのスパイというように噂が流れていったと考えられる。

ただ流石に錦えもん達の口がそこまで軽いとは思えないし北の地と隠れ家まで伝わっているのはおかしいのでモブのスパイ説は置いておこう。

そうなると一体誰ということになるがまずは日和の線から考えてみる。

皆に会わないと言ったのは実はそのように催眠術が掛けられており実は狂死郎か誰かのところへ行きゾロと会ってから今までの情報を流したというもの。

しかし自らの居場所を言わせるだけで放置して後からオロチ直々の部下に捕えさせるというのはどうも中途半端な仕事である。

一応ゾロにあっさり自分の素性を明かした部分が複線になるが、しかしこの可能性は低いと見ている。

ちなみに兎丼の情報が具体的に伝わっていなかったのでお玉のきびだんごの能力を知らなかった者が犯人である。つまり兎丼にいたお菊、雷ぞう、河松はまずありえない。

それに最近姿を見せていないベポ達の線も消えた。これでついに(読者の中で)疑いが完全に払拭された。

アシュラ童子も話の流れからして考えられない。

リーダー格である錦えもんもありえない。

イヌアラシネコマムシもまずない。

そうなると消去法でカン十郎が赤鞘九人男の中で最も怪しい存在ということになる。

ちなみにジャックがゾウにこれた理由はもう死に設定になっている(どうにかして運よく来れただけ)と思っていたのだが、このような展開になるのならその謎と絡んでくる可能性は充分あるだろう。

もしも本当に直接繋がっているのならゾウにはいなかったしのぶの線は消える。

そこにいたのはやはりカン十郎……

思い出して見たらゾウを登る時わざわざカイドウを連想させるを描いていた。

目には目をと言っていたがこうやってみたら二重の複線の意味があったとも取れる。

それにカン十郎は赤鞘の中で最も影が薄い

つまり犯人はカン十郎で間違いない……と断定するのはまだ早いだろう。

というのも内通者としての仕事が中途半端な印象を受けるのが引っかかる。

カン十郎だとしたら最初からこれだけ反乱軍の中心部にいたのに、オロチに伝わっている情報が限られ過ぎているように思える。

ベポ達を尋問する必要性は全くなかったことにもなる。ルフィ達がいる理由も何もかも全て筒抜け。

近さで考えるのならカン十郎よりしのぶの方が怪しいが、ただしのぶですら実際のところかなり近い位置にいると思うので盛り上がらないだろうが優秀なお庭番衆辺りが犯人というのが今でも一番個人的にはしっくり来る。

ただ周りにいる錦えもん達に怪しまれないように情報を流していたので端的にしか伝えられなかったとすれば一応問題は解決しそうではある。

それに途中から理由があって寝返ったなど複雑な事情も考えられるのでまだまだどうなるかは分からないのは頭に入れておきたい。

ちなみに錦えもん達の口が固く優秀なお庭番衆が犯人だとしたらどうやって日和の情報を入手したのか、その方法については(2)へつづく。