第992話考察
なぜ錦えもん達の攻撃はカイドウに通じるのか?


日和によるとカイドウは今までおでん以外に傷をつけられる事がなかったほど頑丈な肉体を持っている。

だが9人の攻撃は奇襲じゃないにも関わらずカイドウに通じ血を流させている。

今回少し映った回想でこの事を解釈するなら「おでんの流桜」の方法を聞いてないフリをして皆聞いており、おそらくその後おでんの戦いを見て身につけたのだろう。

これで話は解決したように思えるがいくつか疑問がある。

流桜は要するに通常の武装色の覇気の応用技でしかないので、だとすればなぜ今までおでんだけ、そして現在錦えもん達だけがカイドウに傷をつけることが出来るのかというのは謎のままである。

ロジャー、白ひげ、レイリー、シャンクス、三大将など世界トップクラスの猛者は"流桜"を身につけていると思われるのでこれは一体どういう事なのだろうか。

分かりやすい解釈としては周りの家臣がおでんの偉大さを示す為に話を盛りそう聞かされていたので実際はおでん以外にも今まで傷をつけた存在はいたのだが日和はそう信じていたのでゾロにそう語った、というのが一つ。

他にはカイドウは今まで世界トップクラスの猛者とはおでん以外直接対峙しなかったというのも考えられる。

趣味が自数と言いつつも本気で死ぬ気があるのか怪しいので今まで策を練って傘下を増やしていき現在の地位と巷での名声(サシでやるならカイドウ)を手に入れたのかもしれない。

カイドウは以前アプーを誘導役として使いキッド達をわざわざ傘下に入れる為に用意周到にハメた可能性すらあるのでこれは実際あり得なくはない。

ただその二つの解釈だと演出的に拍子抜けな感じがするのでおでんの流桜に注目して仮説を立ててみる。

おでんの流桜とはただの内部破壊型の武装色の覇気ではなく"呼吸"が加わっているものだとしたらどうか。

近年ではほとんど触れられなくなった呼吸の概念であるがそれと流桜が加わることによりカイドウ相手に効果的を発揮しているとすれば辻褄が合うかもしれない。

つまり赤鞘達はおでん同様カイドウの呼吸を捉えているので傷をつけられるというわけである。

なので錦えもん達がここで突然に作中最強の攻撃力を手に入れたわけではなく対カイドウ相手に特に有効な技術を身につけていたので今まで他の場面では錦えもん達の強さがそう目立たなかったと説明できる。

そしてきっとおでん直伝という理由だけじゃなく錦えもん達の執念がカイドウの呼吸を捉えることが出来ている本当の秘密なのかもしれない。

細かい理屈はともかく攻撃が通じているのは確かなので討ち入り前に予想していた絶望感は無くなっている。

後はルフィとゾロがそのコツを掴めれば本当に勝機は見えてきそうである。