カン十郎の正体が内通者だったということは…


康イエの遺体が本当に供養されたのか心配になってくる。

カン十郎が内通者である伏線は今振り返ってみると相当昔から示されていたので、カン十郎が康イエの遺体を供養する為に引き取った時点でこの裏切りの流れは既に確定していたはずである。

という事はこの件が思いがけず活かされる展開がこの先起きる可能性は充分ありえる。

とは言っても康イエ自身はもう死んでいるので大きく二つの流れが考えられる。

まず一つは錦えもん達を逆上させる為に使われる可能性。

おでんと出会う前のカン十郎は演技か演技じゃないのか分からないが死体も含め人の髪で筆を作る変態であった。

この時点でオロチに送り込まれているという事はハッキリしているが両親が殺されオロチと出会う前までカン十郎が何をやっていたのかというのはよく分かっていない。

なので本当に途中まで人の髪で筆を作る変態だった可能性はあるだろう。

だとすれば康イエの遺体を実際に供養していたとしても、その前に髪を切って今現在使っている筆にしたことは充分考えられる。

例えばこの先錦えもんと対峙した時に「この筆は康イエの髪で作った」などと挑発すれば錦えもんは冷静さを失うだろう。

つまりどこまでも堕ちた存在としてカン十郎を引き立たせる為にこの件が後々触れられるのかもしれない。

そしてもう一つは逆にカン十郎の中には僅かだが心が残っていたのを示させる為の可能性。

最後までオロチ側として錦えもん達と対峙するが倒された最期の時に錦えもんに康イエの遺体の件を問われる。

そこでカン十郎は「"光月"としてしっかり供養しておいた…」などと言って息絶える。

それを見て僅かだがカン十郎にも心が残っていたのかもしれないと錦えもん達とそして読者も考える。

つまりしんみりするカン十郎最期の瞬間の為にこの件は活かされるのかもしれない。

というわけでこの件で今後何かあるのならその対極の二つの流れが浮かんだわけであるが特に何もないこともありえる。

死ぬまで光月を演じきる覚悟で高熱の釜に飛び込むほどの奴なので逆に徹底して光月を演じる一環として普通に康イエの遺体は供養していたとしても不思議じゃないと思う。

この場合この件は一切触れられないか触れられたとしても戦闘中にちょっとやり取りがあってそれで話は終わる事になるだろう。

変態のくだりが伏線になるのなら今カン十郎が使っている筆は康イエの髪が使われている線が濃厚だと思うが、現時点ではどの可能性が来ても不思議じゃないと思うので今はただ様子を見るだけである。