短期集中表紙連載シリーズ「エネルのスペース大作戦」を振り返ってみる
最近"月"についてよく取り上げているのでここで改めて原点ともいえるエネルの扉絵を振り返りつつ考察してみる。
月に辿り着いたエネルを待っていたのは謎の小さな兵隊であった。
一体何者なのか、というか普通に月に辿り着けて呼吸もしている事といい最初の方だけ見ると訳が分からない展開だが後に辻褄が合ってくる。
その後宇宙海賊なるものが現れる。
胸や腕についているメーターを見るとロボットっぽくも見えるがそれは宇宙服のようなものかもしれないので正体については未だに謎である。
さらに他にも宇宙海賊はおり月遺跡発掘を計画している。
元々月で生まれたロボットか何かだとしたらなぜ今頃になって掘り出すのかという疑問が浮かぶので宇宙海賊の正体は本当に別の星からきた宇宙人の可能性は充分あるだろう。
ちなみに小さな兵隊は青海のカラクリ島でツキミ博士に作られたロボットだと判明した。
月の表面が爆発したのを目撃したことがキッカケでツキミ博士は死んでしまい博士の敵討ち目的で小さな兵隊達は月に来たのだった。
そして何よりその方法が興味深く風船で来ている。
つまりよく考えてみると風船を使えばレッドラインも楽々超えられる疑惑が浮上しているわけだがツキミ博士が開発した特別な風船の可能性もあるのでこれは議論の余地がある。
ただ何であろうと風船で来られる場所にあるのでエネルが普通に呼吸できるのも特に問題はないわけである。
というか宇宙海賊の存在を考えるとワンピース世界の宇宙はもっと遠くに行っても大して寒くもなく空気もある可能性も考えられる。
要するにこちらの宇宙とは全くの別物と捉えるべきだろう。
イメージとしては古典のSFや神話の舞台のような感じかもしれない。
そして月にやってきたものの宇宙海賊は強く小さな兵隊達はやられてしまったのだが、神(自分)の大地を破壊しているとエネルが判断し神の裁きを与え宇宙海賊は倒される。
それをキッカケに小さな兵隊達が仲間(?)になりさらにエネルは宇宙海賊が掘り当てた月の地下への入り口を発見する。
そこに眠っていたものは何と高度な文明の地下都市であった。
そこには電気エネルギーで動くロボットもおりかなりの文明レベルだったことが伺える。
というかこのロボット達、
月の地下都市で長い間眠っていたはずにも関わらずどういうわけか青海生まれの小さな兵隊ロボット兵とソックリである。
ちなみに連載当時は最初から最後まで一体何が起きているのかサッパリだったのでこの辺は完全に流していたのだが今見るとこれは作中の謎と大きく関わる見逃せない重要なヒントであった。
実際はそうとはまだ決まったわけじゃないが、しかしこの一致がただの偶然なわけはないのでその他の要素と関連させてひも解いてみよう。
エネルが発見した壁画には翼を持った"月の人"がロボット作っている工程らしきものが描かれている。※今まで月人や月の民と言ってきましたが今後は"月の人"で基本は統一します
ちなみにただのロボットではなく槍を持っているので兵隊である可能性があるのもポイント。
月の人々同士での争いがあったのか、それとも当時の対宇宙海賊用として作ったのかは謎である。
その後資源不足になり月の人々は青色の星へ飛ぶことを決意。
その別れによって月の人々もロボット兵達もどちらも涙を流しているのは見逃せない。
ロボットと言っても高度な人工知能によって活動する機械生命体と言えるほどの存在なのかもしれない。
そして最も注目すべきポイントは兵隊達を連れて行かずに青色の星へ向かったことである。
つまり侵略ではなく純粋な探索目的で青海へ来た可能性が高いとこの壁画からでも判断することができる。
ちなみに風船を持っているが上って行かず降りているのでパラシュートを表現しているのかもしれない。
そして燃料満タンでエネル軍団は立ち上がったのであった───
その後青海に降りてきた気配がないのでこれから一体どうなったのかは続報が待たれるがそれ以上に注目すべきことがあったのでまとめてみる。
・カラクリ島の高度な技術と古代の月の技術には偶然とは思えない共通点がある
・翼を持った月の人は資源を探しに兵隊を率いず青海へ向かった
ちなみにあの大天才ベガパンクは未来国バルジモアのからくり島生まれである。
ここで出てきたカラクリ島と同じ島なのかどうかは平仮名カタカナの違いによって判断が難しいが、仮に同じだとすればベガパンク持つ知識の元になったのは月由来の可能性も出てくる。
仮に別の島だとしても巨大な王国が栄えていた頃の"名残"として繋がりがあるかもしれないので単に本人が天才というだけじゃなく月との繋がりもベガパンクにはあるかもしれないわけである。
少なくともツキミ博士のカラクリ島はロボットの共通点があるのでその科学力は月由来でほぼ間違いないだろう。
そして途中触れなかったが月都市の名はビルカ。
エネルの生まれ故郷の空島の名もビルカ。
最近確かジョンさんの動画で知ったと思うがエネルが作った空飛ぶ船"マクシム"はその島に残っていた月の技術を元に設計されたという仮説がある。
たぶんそれで間違いない。
今までエネル達がどうやって空飛ぶ船を開発したのかその点は流していたのだがそれが理由で間違いないだろう。なるほど。
しかしエネル達に関しまだ一つ大きな謎が残っている。
そもそもなぜエネルは自らの故郷を滅ぼしたのだろうか。
この続きは次の考察へつづく。