第972話考察
「トキ生存説」を徹底検証


すでに小紫説は考えているが他にも様々な可能性があるので小紫説も含めて色々と検証してみる。

トキが見せた覚悟により単純な後追いの可能性は消滅したと思うがまだ本当に生きていると確定することはできない。

たとえばトキトキの実の能力に"人数制限"のようなものがある場合自分を犠牲にして皆を未来へ送る必要があったので城に残ったということが考えられるからである。

しかしそれを錦えもん達に言えばだったら自分が残るのでトキ様も未来へ!などと止められる恐れがあったので皆を納得させる為にも旅の終着点に辿り着いたと説明したのかもしれない。

ただしこの可能性には大きな問題がある。

錦えもん、カン十郎、お菊、モモの助はトキトキの能力で20年後へ飛んだが日和と河松は未来へ飛ばずその燃え盛る城から脱出している。

つまりトキも逃げようと思えば逃げれたということになるので"人数制限"が本当にあったとしてもそれが単純に城に留まった理由にはならないことになる。

しかしこれも生存説の根拠とは言えず、たとえば日和と河松を追っ手から逃す為に自らおとりになったというような可能性が考えられるからである。

燃え盛る城の前でカイドウとオロチ達の前に現れ予言を言い残したのは恐れさせる為だけじゃなく二人を逃す目的もあったというわけだ。

しかしおとりになって死んだと見せかけた可能性も更に考えられるので現時点ではどう転ぶのか判断するのは難しい。

ただ0%だと思っていたトキ生存の確率が個人的な感覚では少なくとも50%まで跳ね上がったのでこれは相当な飛躍である。半々なら生存説は充分考慮し甲斐がある。

では次は生きていると仮定して話を進めてみる。

そして仮に小紫じゃないとしたら一体誰なのだろうか?

全く予想外の人物がトキだった……という可能性は大穴ですら誰も候補が浮かばないのでこれはないと思う。

なので現代にはまだ登場していないのかもしれない。

ちなみに死んだと見せかけてそこから能力で錦えもん達よりもちょっと先の20年後に飛んだというのは一瞬あるかと思ったが絶対にありえないと気づいた。

なぜならそれはただ追っ手から自分一人逃げただけなので日和とモモの助を赤鞘に預けた理由がなくなってしまうからである。

モモの助に関しては20年後の同志達の指揮を高めるためにも錦えもん達と一緒にいる必要があったと解釈できなくはないが、日和に関してはどうやっても説明できない。

モモの助もそして日和も大変な思いをしたのに後から一人ひょっこり現れたらそれは酷い話である。

単に未来へ飛んだ可能性はなく、そして小紫を抜いた今まで登場した人物の中に思い当たる人物もいない、ただし一切登場していないだけで20年間裏で反乱の為の活動をしていたという可能性は一応あるので断言はできないがでも総合的に考えると小紫説は有力視できると思うわけである。

では次は小紫説について問題点も含め再度考えてみる。

まず仮に二人が同一人物だとしたらはどうなっているのかというのがある。

確かトキはこの時36歳ぐらいだと思うがつまり花魁としては歳が高くないかという疑問である。

これについては若さの秘訣を知っていたか、トキトキの実の能力に原因があるか、もしくは古代人というのに秘密があるかなどが考えられる。

ただ個人的な感覚だと小紫は元々"若い"イメージは全くなかった

例えるならキャバ嬢よりホステスに近い感じである。

なのでこの説が合っている場合"美人"というのがポイントで年齢の部分は特に問題視されないかもしれない。

ただ他にもまだ問題はある。これは中々厄介。

(2)へつづく。