第961話考察
狂死郎の正体が傳ジローの可能性は実際に残っているかもしれない
前回の考察で狂死郎が傳ジローの可能性はほとんどないと断言した。
今までもその可能性を否定してきて前回登場した傳ジローの姿がコウシロウには似ていたが狂死郎にはまるで似ていないこともありより確信が強まった。
しかし今回の展開を見ていると1%しかないと考えていた傳ジロー=狂死郎の信憑性はもうちょっと高い気がした。
というわけで考え直した理由を今から挙げてみる。
・傳ジローの存在感
錦えもんとちょっと仲が良いぐらいに捉えていた傳ジローの存在だったが二人でおでんの後を追い弟子になった流れを見ていると相棒と言ってもいいぐらいな関係に思えた。
正式には結成前だがオリジナル赤鞘の最初のメンバーは錦えもんと傳ジローの二人だったわけである。
始まったばかりの回想でこれだけ傳ジローの存在感が出るとは予想外だったので、つまり現在姿を現さない理由は自分が予想していたよりもっと捻られたものかもしれないと今回の話を見て思ったわけである。
・オロチの存在
他の赤鞘の姿が影も形もない中オロチがこれだけ早い段階で登場したというのも意外であった。
康イエとおでんと錦えもんだけじゃなくそこに現在姿を見せていない傳ジローが混じっているのが引っ掛かり狂死郎=傳ジローだと仮定した時にオロチが信用する人物として近くに置いておくことが何となくではあるが不自然ではなくなった気がした。
何となくというのは傳ジローから狂死郎へと変化した詳細が不明なので何とも言えないわけであるが要するにこの段階でオロチと関わる数少ない一人であれば話の流れとして狂死郎が傳ジローだとしても違和感があまりなくなったと感じたわけである。
・サプライズ
これはメタ的な話になるがこれだけ姿が違って実は傳ジローが狂死郎だったら驚くじゃん?という思惑の元話が組み立てられても不思議ではないことを思い出した。
この事はビビとルッチで証明されているので現時点までの展開ならここからどう転んでも不思議ではない。
つまり尾田っ知のサプライズ好きを考慮すると二人の顔が全く違ってもそれが別人という確固たる根拠になるかは分からないというわけである。
・オロチが信用する人物とは?
これは959話であった場面だがオロチは錦えもん達の情報を流している読者にとって謎の存在を強く信頼している。
しかし少し前は、
「信用ならねェマネしやがって」と少し妙な不満を漏らしていた。
妙というのはオロチにとって致命的にもなりえる誤報を流したと思った人物の情報をそこから信用し続けたこと。
そもそも信用ならねェマネしやがってという言い方は普通の家臣に対してだとどこか違和感があると思っていた。
仮にそれが狂死郎(傳ジロー)の仕業だとしたら元赤鞘でどうにかして寝返らせた相手で現在自分の狗として心強い存在なのでそういう言い方をして強い信頼を寄せていたと納得できるかもしれないわけである。
ただしこの仮説には問題があり狂死郎が傳ジローとして皆の前に姿を現していないので狂死郎=傳ジローであることと狂死郎が反乱軍の情報をどうにかして手に入れた事とは直接繋がりはない事になる。
なので狂死郎=傳ジローだとしても他に内通者がいる(しのぶかカン十郎?)可能性にはほとんど影響がない。
ただ傳ジローと狂死郎の姿がまるで違うことを考慮すれば化けることが出来る能力を持っており実は途中で誰かとすり替わっていたなんて展開もあるかもしれない。それなら内通者の存在とオロチの発言が繋がる。
というわけでここに来て狂死郎=傳ジローを見直してみたがそれでも別人の方が最有力だと今でも思っている。あくまで1%が20%ぐらいに増えた感じである。
別人だとしても特に何も違和感がないというのが大きい。
同一人物だとするとかなり複雑な展開になるし仮にキラーのような目に遭っても傳ジローのあの顔から狂死郎のこの顔に変化するのか?という疑問は残る。作者の表現次第でどうにでもなると言えばそれまでだが…
それに年齢的に見ると狂死郎が傳ジローなら50歳ぐらいということになるが若作りしすぎな気がしなくもない。
キラーのような目に遭ってこうなった説が正しいのならむしろ老け込みそうなものだが、まあそれこそ年齢の表現というのはどうにでもなるものなのでこの疑問は否定の根拠としてはあまり大したものではないだろう。
ちなみにこうやって狂死郎=傳ジロー説を考え直したもののそれは鎌ぞう的な感じで実は傳ジロー説だけである。他のパターンだと話は変わってくる。
どういうことか興味があればおまけの(2)へGo。