黒ひげは当初はケルベロスの能力者の予定だった!?
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なぜ黒ひげの正体がこのように複雑な感じになっているのか、その発端はおそらくこのジャブラの発言かもしれない。

悪魔の実の能力者がもう一つ悪魔の実を食べると体が跡形もなく飛び散るという話。(※正確にはブルーノが正しい情報を伝えているが、ジャブラがその話を持ち出したという事でジャブラの発言ということで)

これにより一人の人間が複数の能力を持つことはできないと判明した。

だがこの話そのものが黒ひげの正体を途中変更に追いやったとは思わない。

問題はエースvs黒ひげ(バナロ島の決闘)である。

"黒"ひげだから"闇"ということでヤミヤミの能力者なのだろうが、これはジャブラの発言からバナロ島の決闘の間に決められたのではないだろうかと睨んでいる。

おそらく当初はシンプルにケルベロスの能力者として予定されていた。

それが「あいつじゃねェ…あいつらだ……」というルフィとゾロの発言に現れている。

実際黒ひげの正体がケルベロスだと仮定してみるとその発言はまあそこそこ納得がいく。

ただし「たぶんな」と確信を持ってないにしても、なぜこの二人が僅かな時間の間にそれに気付いたかは未だに謎である。(最大の謎はむしろこれ?)

なのでもしケルベロスじゃない全く別の正体を仮定するとより一層その謎は深まる

ケルベロスなら悪魔の実の能力によるものなので気づいた理由が歯並びの違いにしろ何にしろシンプルである。

海賊旗のデザインともピッタリ一致する。

だがある時思ったのだろう。

"ラスボスの素質がある黒ひげが単なるゾオン系の能力者でいいのか"、と。

今のは単なる勘でしかないが、だがその根拠となりえるものがある。

それは最近少し話題になったカタクリの能力の分類である。

連載時では自然系(ロギア)であったが、コミックでは特殊な超人系(パラミシア)書き間違いってレベルじゃないレベルで修正された。

おそらく当初は自然系で行くつもりだったのだろうが、あまりにも疑問視する声が挙がりそれに合わせてさすがにモチを自然系に分類するのは無茶かと思い、結構露骨に超人系に変更したのだろう。

実際特殊な超人系と聞いた時、なんか読者向けの説明口調っぽいと思った。

書き間違いなら普通に超人系とだけ変更すればよかったはずである。そもそも悪魔の実の"種類"自体に特殊も何もないだろう。

だが元々ロギアの予定で出したので、そのような妙な感じになったと思われる。

それにもし普通に超人系とすれば、それはそれでなんで超人系なのに自然系っぽいんだ?とまた疑問が挙がると思ったのかもしれない。

ただヒナのオリオリの実のようにロギアっぽい感じの超人系の能力は既に出ていたのでそこは神経質になる必要はなかったのではないだろうか。

ビスビスの実やミラミラの実のような"超人"の枠を超えた複雑極まりない能力は近年沢山出ている事でもそれは言える。

※ちなみに今の話はあくまで推測なので作者が何を思ってロギアから特殊な超人系に変更したのかの真相は実際のところ不明である

そして今の話を踏まえて黒ひげの正体に話を戻すと、ヤミヤミの実を採用した時まではもしかしたらまだケルベロスの案は残っていたのかもしれない。

だがちょっとまずい事に気付いた。

もしケルベロスになったら悪魔の実を後1~2個食えるのであれば、ケルベロスの能力者こそが最強の資質があることになりかねないと。

ケルベロスの能力そのものはそれほど戦闘能力は高くないが、あと2個能力を追加できるというボーナス能力に価値があるというわけである。

だがそれだと、なんかちょっと締まらない

それに黒ひげだけのオリジナルアイディアにもならない。

歴史上すでに誰かが実践していてもおかしくない。

さらに一人一個までの制約も普通に破ってる感がある。実際そうだろう。(悪魔の実の能力によってあと二つの肉体は存在しているわけだし)

という感じで当初予定していたケルベロスの案は時が経つにつれボツにせざるおえなくなり、現在妙に複雑な事態になっているのである。

ちなみに先ほども言ったようにこれはあくまで推測でしかないので実際どうなのかは不明である。

本当はそうでも最初からこういう予定だったと作者がいえばそれまでである。

しかし最近は何を思ってか作者自らミス・ウェンズデーは元々王女(ビビ)の予定じゃなかったルッチは元々敵じゃなかったなどと"舞台裏"を公開している。

なのでもしかしたら将来黒ひげの正体が明かされた時、実は最初はケルベロスの予定でしたと判明するかもしれないのである。

というわけで黒ひげは当初はケルベロスの能力者の予定だった!?の話は終わったが、だったら黒ひげの正体は何なのか?

これについて現在、最新の仮説と共に新しくまとめようと構想中である。

※既に公開しているかもしれないので興味があるのなら次の分析をご覧ください。